舞台「赤シャツ」観劇してきました。

ジャニーズWEST桐山照史くんが主演を務め、Sexy Zone松島聡くんの初舞台出演となる、舞台「赤シャツ」の初日公演を観劇してきました。もともとFC会員向けの先行では落選し、泣く泣く一般に臨んだのですが、あれよあれよという間に初日のチケットをありがたいことに購入することが出来たため、観劇してまいりました。

 

以後舞台内容+パンフレットの一部ネタバレとなるため、自衛をお願いいたします。

 

 

 

 

 

まず、今になって思うのは人生初のストレートプレイ観劇がこの、舞台「赤シャツ」で良かった、ということ。これまでジャニワやらミュージカルはいくつか観劇してきましたが、ストレートプレイを観劇するのは初めてでした。

歌を自分の技としていない俳優さんたち(宝塚歌劇団出身の女優さんとかはもちろんいらっしゃるけど)が繰り広げる圧倒的パワー。俳優さん同士の本気の演技がぶつかり合ったことにより発生する、喜びや悲しさ、寂しさ、悔しさ、怒りその全てをこの身体で受け止めました。「赤シャツ」はハッピーエンドではないので、終わってすぐは心にズシッと重りが乗せられたような気持ちになるのだけど、帰路の電車ではとっても清々しい気持ちになっていて、憂鬱な週末の夜なのに「明日からも頑張ろう!!」「舞台って楽しい!もっと見に行きたい!」そんな気持ちにさせてもらえた舞台でした。

帰宅後に、改めてパンフレットを広げて俳優さんたちのコメントを読んでいたら、照史くんが「聡ちゃんきっかけではじめて舞台を見た人に『舞台って面白い!』と思ってもらうことが僕の目標のひとつ」と話していたり、ほかの俳優さんたちも「明日の活力になれたら」「背中をちょっと押せる舞台にしたい」などと語られていて(全部意訳)、それをまさに自分が感じとれたことがとってもうれしかったです。

 

そして、今朝起きたら不思議なことに昨日私の前にいた赤シャツや武右衛門、ウシや小鈴、マドンナほかの登場人物全員がこの世界のどこかにいる感覚があって、(赤シャツはまた苦しんでないかなぁ)(武右衛門はまた悪さをしているかな?)なんて想いを馳せたりして、登場人物一人ひとりがとっても愛おしくて。

それは昨日目の前にちゃんと彼らが生きていたからだと思うんですよね。明治時代を生きていた人たちが、現代の私たちと同じように楽しかったり悲しかったり、怒ったりしていて、一人ひとり悩みがあった。

そんな当たり前のことを教えてもらい、今日は物語の登場人物が、昔の人々が、はじめて立体的に見えたなんだか不思議な日でした。

 

「赤シャツ」を見て感じたのは、赤シャツは現代の私たちと同じように"男らしさ""女らしさ"に苦しめられていたということ。「坊っちゃん」では語られていない赤シャツの想いはとっても私の心に響いたし、どこに立つかによって見方は大きく変わるし、自分から見えているものだけが正解ではないと再認識させられるとっても良い舞台でした。

 

最後に。これは私の勝手な解釈ですが、カーテンコールで次々と出てくる俳優さんたちのお顔からは、このような状況下で無事に幕を開けることができた安心感とほんの少しの達成感、これからまた気を引き締めていかなければならないという責任が伺えて、俳優さんたちが出てくるたびに涙が溢れて止まりませんでした。

舞台を見れることが当たり前ではないこの世の中で、誰一人欠けることなく幕が開くことが奇跡のようなこの世の中で、こんなにも素晴らしい舞台を見せていただき、本当にありがとうございました。

どうかこの素晴らしい舞台が、東京公演・大阪公演ともに全ての公演で幕が開けることを祈っております。